超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました
「これからは社交界のそういったルール面は、私がフォローしていきますね」
「ああ、頼む」

テオドールの真顔は変わらない。が、シャルロットは和やかな空気を感じ取った。

(偽装結婚だけれど、共に生きて行くのだから、こうして少しずつ理解して歩み寄っていきたい)

シャルロットは心からそう思ったのだった。

◇◇◇◇◇

翌日の昼下がり。

領地内にある国教会で、テオドールとシャルロットの婚礼式が厳かに上げられた。

シャルロットがテオドールと共に教会の庭に出ると、大勢の領民達が。
テオドールはシャルロットを紹介した後、「ああ、そうだ」と言いながら、自身の懐に手を入れる。

「最近、人形をなくした子供はいないか?恐らく、カラスによって我が館の中庭に運ばれていたのだ」

テオドールが人形を高く掲げて見せるとざわつく民衆の中から、

「あっ!メアリー!」

と少女の声が聞こえた。

< 58 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop