超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました
「まさかテオが先に結婚するとはねぇ、今宵は楽しませてもらうよ」

親交の深いユーリがくだけた言い方をして、場の空気が良い意味でゆるんだ。

「グレイヴン公爵夫妻の初めての晩餐会にお招きいただき、光栄ですわ」
「ええ、本当に」
「ぜひ私の夜会にも来ていただきたいわ、ねえ貴方」
「うむ、ぜひお二人でいらしてください」

マダム達が話し終えると他の招待客も次々と挨拶をする。
挨拶をしていない招待客はあと一人となった。
ーーダリラだ。

「今宵はお招きいただき、ありがとうございます。私、テオドール様のお屋敷に来たかったんですの」

ダリラはシャルロットが存在しないかのように、テオドールの方だけ向いて話す。
しかし、シャルロットも負けていない。

「来ていただけてとてもうれしいですわ、ダリラさん(・・)
「!」

ダリラのまとう空気がピリッと鋭くなる。
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