超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました
「丁度、お前の婚約者候補の話をしていたところだ」
「ああ~じゃあ話が早いや。そのカティア王女についてなんだけどさ……」
「お前が言葉を濁すのは珍しいな」

テオドールに問われたユーリは、横目でちらりとシャルロットを見た。
シャルロットはピンと来る。

「ユーリ様、私にカティア様を視てほしいのではないですか?」
「うん、そうなんだ……。シャルロット嬢の負担になるよなと思うんだけど、ダリラ嬢の件で不安になっちゃって……」

いつも朗らかなユーリが、眉間に皺を寄せて渋い顔で腕を組んでいる。
それはそうだろう。
ユーリはダリラの妊娠が公にならなければ、彼女と結婚するところだったのだから。

「お気持ちお察しいたしますわ……。ユーリ様には晩餐会の招待客の情報を沢山教えていただいたので、喜んで引き受けましょう」

シャルロットの言葉に、ユーリはへにゃりと眉を下げて「ありがとう」と頭を下げた。
テオドールがユーリに質問をする。

「もし不備があれば断れるのか?」
「うん。向こうも僕だけじゃなくて、他の国の公爵も候補に上がってるだろうからね。ただ、コートゥナ王国との仲を強固にするチャンスだから、調べた結果何事もなく婚姻を結べるのがベストかなぁ」

ユーリは答えながら、自身のジャケットのポケットに手を入れた。

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