超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました
「今度王宮で行われるガーデンパーティなら、キルケ王子も出席する!」

夜会や晩餐会などの夜に行われるパーティには幼い王族は参加しないが、昼間のパーティは顔見せをするために参加するのだ。

「ガーデンパーティの最初の挨拶で握手。その後は軽食を食べながら歓談、音楽演奏にあわせてダンスで終了の流れだから……」
「まだ幼いからダンスは不参加。チャンスは挨拶の一度きりか」

チャンスは一度。シャルロットは無意識にぎゅっと手を握りしめる。

「僕はとりあえずカティア王女に指輪を返して来るよ!」

ユーリは立ち上がり、軽やかな足取りで執務室から出ていった。

「……そういえば、ダンスがあるんですね」
「ああ。我々も公爵夫妻として参加するので、ダンスをせねばならない。今、練習するか」
「あっはい!少々お待ちください」

シャルロットはワンピースのポケットからシルクの手袋を取り出した。
触れた時に視てしまわないためだ。

(テオドール様は、視られて恥ずかしい行動などしてないから構わないとおっしゃっていたけれど、私が視るのが怖いのよね……)

「私、ダンスはあまり経験がなくて……」
「私はダンスのステップ等全て覚えている。体の力を抜いていれば私がリードする」
「わかりました、お願いします……!」
「では、手を」

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