超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました


「ごきげんよう、トレーズ侯爵夫人」
「お待ちしておりましたわ、シャルロット様!」

トレーズ侯爵邸宅に着くと、クリーム色のドレスをまとったトレーズ侯爵夫人がにこやかに出迎えた。
案内された部屋はテラスに面しており、色とりどりの花が咲く庭が見える。
シャルロットはすでに席に着いている他の招待客達にも挨拶をしながら椅子に座った。
すぐにメイドがやって来て、シャルロットの前にティーセットが置かれる。

「シャルロット様、昨日は大変でしたわねぇ。ダリラ様のお腹の子の父親は誰だったのかおわかりになりまして?」

早速トレーズ侯爵夫人に尋ねられ、シャルロットは微笑を浮かべて答えた。
真相を聞いたマダム達は、驚きや非難の混じった声を上げる。

「ユーリ様はご結婚する前にダリラ様の不貞が発覚して、良かったわねぇ」
「そうそう、ユーリ様と言えば、コートゥナ王国のカティア様と結婚の話が持ち上がってるそうよ」

ユーリの話題を出したのは、侯爵マダムトリオの一人、モンゴメリ侯爵夫人。

(さすがモンゴメリ夫人。情報が早いわ……!)

「この国にはもうユーリ様と釣り合う方がいらっしゃいませんものね」

シャルロットが相槌を打つと、トレーズ侯爵夫人は声を潜めて話し出した。

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