超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました

第13話 ユーリの結婚相手③

挨拶が終わり、軽食を食べながらの歓談の時間になったが、シャルロットは気もそぞろだった。

テオドールが隣に座っているが周囲に人々がいるため、相談ができなくて歯がゆい。
何とか微笑を保ちながら周りの貴族と歓談をし、さりげなく周囲に視線を走らせる。

「フィリス王国はさすがブドウが特産品なだけあって、ブドウのジュースもとても瑞々しくて美味しいですわ!」

クリスタ王太子妃が快活に話す声が聞こえて、シャルロットはちらりと見た。

(本当だ、クリスタ様は笑っていらっしゃるけれど、顔色があまり良くない……。
カティア様が鋭い目でクリスタ様を見てる?)

カティア王女はクリスタ王太子妃の斜め向かいに座って、キッシュを食べながらも視線はクリスタ王太子妃から外さない。

(睨んでると言うか、凝視していると言うか……?)

歓談が終わり、宮廷楽団が演奏する音楽が変わった。

ダンスの時間だ。

ユーリはカティア王女にお辞儀をしてから手を差し出し、カティア王女はその手を取った。
他の上位貴族達もそれに倣う。

テオドールとシャルロットも両手を合わせ、ワルツを踊り始めた。

踊っていて顔が接近した僅かな時間、テオドールがシャルロットにだけ聞こえる声で囁いてきた。

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