クール王子は愛したがり
Ⅲ
「――――……え!?
別れたの…!?」

数日後。
藤乃は、琳子から善一郎と別れたことを聞かされた。

「うん。
んで、京滋と今付き合ってる」

「う、嘘…」


そして善一郎も………
大学で、絢世に琳子と別れたことを伝えた。

「ふーん…」
絢世は、全く興味がない返事をしている。

「もっと、興味持てよ…(笑)」

「でも、ほんと興味ないし。
まぁでも…よく受け入れたな、ゼン」

「だって、リンの気持ちが全く俺にねぇんだもん!
前にあーちゃんにも言ったろ?
“人の気持ちは他人には左右出来ないし、自分自身でも左右出来ない”って」

「そうだな…」

「てことで!
今日、付き合って?」

「は?断る」

「いいじゃん!
藤ちゃんと三人で飲み明かそうぜ!」

「だから!断る。
なんで、毎日のフジとの大事な時間をお前に割かないとならない?」

「………藤ちゃんに電話っすぞ!」

「は?勝手にフジに連絡するなって言ってるだろ!」

「頼むよぉ〜
寂しいの〜
一人にしないでぇ〜」

纏わりついて離れない善一郎に、絢世はため息をつきしかたなく受け入れるのだった。


大学を終え、三人は居酒屋に向かった。

「藤ちゃんごめんね〜、付き合ってもらっちゃって…!」
藤乃の向かいに座っている善一郎。

「ううん…
…………あ、あの…何て言ったらいいか…」

「大丈夫、大丈夫!
リンが幸せならそれでいい!」

「そっか…!」
(わ…なんかカッコいいな!)

「……って!今の言葉、俺めっちゃカッコ良くない!?(笑)」

「うん、私も思ったよ!」

「だよね!?(笑)」

藤乃と善一郎が微笑み合っていると、藤乃と善一郎の間にメニュー表が遮るように塞がった。

「え…!?」
「ちょっ…あーちゃん!」

「フジ、一緒に煮込みハンバーグ食べよ?
ここの美味しいよ」

「え?あ、う、うん。
あ、アヤ、メニュー…」

絢世がメニューをテーブルに置き、藤乃を自分の方に向かせた。

「あんまゼンと話さないでよ」

「え?でも…」

「フジは、僕のフジだろ?
僕以外の男と必要以上に話すの禁止だから」

「………」

絢世の発言に、善一郎からため息の声が聞こえてきた。

「………俺も大概だが…
あーちゃんは、もっとヤバいな……」

そう呟いて立ち上がり、椅子を持って藤乃の隣に移動した。


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