クール王子は愛したがり
「――――……え!?
別れたの…!?」

数日後。
藤乃は、琳子から善一郎と別れたことを聞かされた。

「うん。
んで、京滋と今付き合ってる」

「う、嘘…」


そして善一郎も………
大学で、絢世に琳子と別れたことを伝えた。

「ふーん…」
絢世は、全く興味がない返事をしている。

「もっと、興味持てよ…(笑)」

「でも、ほんと興味ないし。
まぁでも…よく受け入れたな、ゼン」

「だって、リンの気持ちが全く俺にねぇんだもん!
前にあーちゃんにも言ったろ?
“人の気持ちは他人には左右出来ないし、自分自身でも左右出来ない”って」

「そうだな…」

「てことで!
今日、付き合って?」

「は?断る」

「いいじゃん!
藤ちゃんと三人で飲み明かそうぜ!」

「だから!断る。
なんで、毎日のフジとの大事な時間をお前に割かないとならない?」

「………藤ちゃんに電話っすぞ!」

「は?勝手にフジに連絡するなって言ってるだろ!」

「頼むよぉ〜
寂しいの〜
一人にしないでぇ〜」

纏わりついて離れない善一郎に、絢世はため息をつきしかたなく受け入れるのだった。


大学を終え、三人は居酒屋に向かった。

「藤ちゃんごめんね〜、付き合ってもらっちゃって…!」
藤乃の向かいに座っている善一郎。

「ううん…
…………あ、あの…何て言ったらいいか…」

「大丈夫、大丈夫!
リンが幸せならそれでいい!」

「そっか…!」
(わ…なんかカッコいいな!)

「……って!今の言葉、俺めっちゃカッコ良くない!?(笑)」

「うん、私も思ったよ!」

「だよね!?(笑)」

藤乃と善一郎が微笑み合っていると、藤乃と善一郎の間にメニュー表が遮るように塞がった。

「え…!?」
「ちょっ…あーちゃん!」

「フジ、一緒に煮込みハンバーグ食べよ?
ここの美味しいよ」

「え?あ、う、うん。
あ、アヤ、メニュー…」

絢世がメニューをテーブルに置き、藤乃を自分の方に向かせた。

「あんまゼンと話さないでよ」

「え?でも…」

「フジは、僕のフジだろ?
僕以外の男と必要以上に話すの禁止だから」

「………」

絢世の発言に、善一郎からため息の声が聞こえてきた。

「………俺も大概だが…
あーちゃんは、もっとヤバいな……」

そう呟いて立ち上がり、椅子を持って藤乃の隣に移動した。


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