クール王子は愛したがり
ある日の休日。

「……ん…」
朝、藤乃が目を覚ますと、大概絢世は既に起きている。

「おはよう」

「ん…おはよ…」

「フジ起きよ。
お腹すいた」

休日は、藤乃が自然と起きるのをひたすら待っている絢世。
なので藤乃は起きると、いつも絢世に急かされる。

「うん…
アヤ、シャワー浴びるんでしょ?
その間に起きてるから」

「一緒に浴びようよ」

「眠い…」

「プラネタリウム行かないの?」

「………行きたい」

「だろ?
ほら、起きて一緒にシャワー浴びよう?
目も覚めるよ」

「うん…」
ゆっくり起き上がると、絢世も起き上がり両手を広げてきた。

ハグしようという意味だ。
藤乃が抱きつき抱き締め合って、二人は風呂場に向かった。

シャワーを浴び、身体を拭きながら絢世を盗み見る藤乃。

「……//////」
(どこを取っても完璧なんだよなぁ…)

整った顔と引き締まった身体、無駄なモノが一切ない。
ずっと見ていたいくらいに、魅力的なのだ。

下着姿で首にタオルをかけ、藤乃に視線を向けた絢世。

「フジ、ちゃんと拭かないと」
藤乃からタオルを取り、身体や髪の毛を拭く。

まだ少し濡れている絢世の髪の毛。
それがまた色っぽい。

見惚れていると、絢世が顔を覗き込んできて「フジ!」と現実に引き戻すのように名前を呼んだ。

「……っ…え?」

「あ、戻ってきた?
意識、どっか行ってたよね?」

「あ…ご、ごめん…(笑)」

「キスしよ」
キスを交わし、絢世も着替えて風呂場を出た。

キッチンに並んで立ち、絢世がメインで作るのを藤乃が手伝う。
あっという間に朝食が出来て、仲良く食べ始めた。

いつも先に食べ終わる絢世が、隣に座る藤乃を頬杖をついてジッと見つめている。

会話はあまりないが、穏やかな時間が流れる。

休日の朝は、いつもこんな感じだ。


そして準備をして、マンションを出た。





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