クール王子は愛したがり
電車でプラネタリウムのある、ショッピングモールへ向かう。

この辺で一番大きなショッピングモールで、プラネタリウムはもちろん、映画館、大きなゲームセンターもある。
そして店舗数もかなり多く、一つの街のような所だ。
ここなら、丸一日遊べるくらいに。

今日は連休の初日なこともあり、客もとても多い。

(わ…凄い人…
人酔いしそう……)

「フジ、とにかくプラネタリウム行こう」

絢世も人混みは苦手。
二人は、足早にプラネタリウムに向かった。

が、しかし………

「満員…」

他にも客が多く、整理券を配っていた。
二人が渡された整理券は、昼からの利用分だ。

「すぐ入れないんだね…(笑)」

「………しかたない。
他の所で時間を潰そう」

藤乃が頷き、二人は様々な店舗が並ぶ店内に入った。

「フジ、何か欲しいのない?
せっかくだし、買ってあげたい」

「え!?それは、私の方だよ!
何かない?」

「フジとペアの物」

「……//////」

「指輪はつけてるから……
あ、夏用のスウェットは?
パジャマ代わりに。
最近、よく色んな店に出てるだろ?」

「うん、そうだね…!」

店内に入ると、夏用のスウェットのコーナーが設けてあって、沢山の種類があり二人は仲良く見比べる。

「なかなか、ペアってゆうのはないね…(笑)」

色々見ていると、店員が近づいてきた。
そして絢世に声をかけてきた。

「どんな物をお探しですか?」

すると絢世は「は?」と怪訝そうな表情で店員を見て「ゆっくり見るので大丈夫です」答えた。

言葉自体は普通だが、声色や雰囲気が刺すように冷たく、恐ろしさを感じる程だ。

とにかく藤乃以外は興味がなく、関わりも嫌悪する絢世。
迂闊に声をかけると、凄まじい迫力で跳ね返られる。

店員は「あ…な、何かお探しの物があれば声をかけてください」と言って逃げるようにその場を離れた。

「………」
(こ、怖い…)

藤乃も怯えていると、絢世が藤乃を見てふわりと微笑んだ。
「フジ、なんか気になるのあった?」

「……//////」

あまりにも別人のような変わりように、藤乃の胸はときめていてしまう。

「フジ?」

「……//////」

「フジ!!」

「……っあ!?」

「戻ってきた?
また、どっかの世界に意識が行ってたね」

「あ、ご、ごめん…」


「あんまボーッとしてたら、僕にキスされるよ?」

耳元で囁かれ、藤乃の顔は更に真っ赤になるのだった。




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