クール王子は愛したがり
フジが、さっきからずっと可愛い顔で笑っている。

「フジ、笑いすぎよ」
「藤乃、ツボにハマってる(笑)」
「藤ちゃん、そんな笑うことなくない?」

リン、京滋、ゼンが苦笑いをしている。

「だって…(笑)
四人の声が綺麗にハモったんだもん!
フフ…みんな仲良いなって!(笑)」

俺はフジの笑顔から目が離せなくて、ジッと見つめていた。

フジはどうして、こんなに可愛いのだろう。
笑顔がとにかく綺麗で、ずっと見ていたいと思わせる。

そして、キスしたいと言う衝動に駆られる。

フジに顔を近づける。
すると、フジがびっくりしたように目を見開き「ちょ…あ、アヤ!だ、ダメだよ…///////」と俺を押し返してきた。

俺が、何がしたいのかわかったのだろう。
顔を真っ赤にさせて、首を横に振っている。

「フジ、手!どけて」

「ダメダメダメダメ!!!
みんないるんだよ?」

「とりあえず一回だけでいいから」

「ダメ!!」
立ち上がる、フジ。

「あ!フジ!!」

「トイレ行ってくる」
そう言って、席を離れた。

「あーちゃん、やめろよ!!」
フジを見届けて、ゼンが少し怒ったように言ってきた。

「………は?」
こいつ等がいなかったら、今頃キス出来てたのに……!!

「フジ、嫌がってたでしょ!バカ!」
リンも揃って、俺を睨みつけてくる。

「絢世くん、ほんと藤乃が大好きなんだね…!」

「………」
こいつも、ウザい!

「絢世くんも、結婚しちゃいなよ!
この二人と一緒に!」

「結婚は、必ずする。
式もするが、お前等は呼ばない」

「はぁ!!?」
「なんで!!?」
「藤乃のウェディングドレス姿見せてよ!」
リン、ゼン、京滋が順に声を上げる。

「フジの性格を考えろ。
身内だけで、穏やかで優しい空気の中、祝ってもらうんだ。
お前等が来たら、うるさい!」

「絶対行くから!」
「俺も!!」
「俺だって!」

「だいたい!!
フジのウェディングドレス姿を俺以外が見るなんて、あり得ない!
もったいなくて、見せられるか!」

「「はぁぁ!!?」」
「そんな言い方……」

そこにフジが戻ってきて、このただならぬ雰囲気を感じ「どうしたの?」と聞いてきた。

事情を話すと、フジが言った。

「あ…私、結婚式はしなくていいかなって……
アヤやお母さん、アヤのお父さんと写真だけ撮りたいと思ってるの」

それを聞いて俺は“やっぱフジらしいな”と思わず笑みが出ていた。





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