これは私が望んだ復讐です
しかも私の髪の毛は、魔力のせいで真っ黒だ。もともとシャルロットとは母親が違う。体の弱かった母は、私を産んですぐに死んでしまった。母は綺麗なプラチナブロンドだったらしいけど、私の髪は生まれつき魔力を吸って黒くなっているらしい。
――ああ、そうそう。殿下は私のこの髪が大嫌いでしたよね。この国で不吉だと言われている黒鳥とそっくりで、気味が悪いと妹と笑っておりました。
今も妹は笑わないように必死でこらえている。隣にいる殿下は気づかないようだけど。それでもこの場を収めるには、話をするしかない。私は悔しい思いを必死に取り繕い、殿下に問いかけた。
「では、国の結界はどうするのですか? わたくしを国外追放したらこの国は――」
「フン! 本当におまえは傲慢な女だ! 自分がこの国を支えている、自分なしではこの国は終わりだと思っているのだろう」
――そこまで言うつもりはないけれど。そう教えてきたのは、他でもない王家じゃないの。結界が無くなると魔獣たちが入ってきて大変なことになると教えたのは、王家の教育係なのですが?
殿下は妹と遊び呆けて、そんなことも忘れてしまったのかしら? そんな事を考えていると、殿下にも伝わってしまったようだ。憎しみをこめた瞳にカッと怒りの炎が灯り、私にシャンパンをかけた。
「その目だ! その目が気に食わないのだ! いつも私を馬鹿にして侮辱する! もうおまえの話は聞きたくない! 衛兵! この者をすぐに捕らえ、国外に追放しろ!」
この言葉にさすがに周囲も戸惑い、今までクスクスと笑って見ていた貴族たちも、いっせいにあわて始めた。