『不倫してた女ですが、泣いてもいいですか?』
4 ◇騙されてたの? わたし


「な、なに……なに」
明らかに彼は焦っている。

『えっ? 私だけじゃなかったってこと? えっ?』

「この女の他にも同じ会社の小池由美子って人、この人とも関係があるよね?」

「なに、言ってんの。知らねぇ~よ」

「それから大阪にある高級店に勤めるマホミっていうキャパ嬢と、
モエっていうメンエステ嬢。調べがついてるんだって、こっちは」


私はふたりの遣り取りを聞いて──
途端欠伸も引っ込んだ。


「ねぇ、岡島くん……私だけじゃなかったの?
 どいう《どういう》こと?  ねえぇ、岡島くんっ」

「だから、知らないって」

私たちが小競り合いをしていると奥さんが割って入ってきた。

「白を切っても駄目よ。
ふたりと一緒にいる画像よ、ほらっ見なさいよっ」

そう言うと、スマホの画面を私たちふたりの目の前に出してきた。



「どういうことなの、岡島くん。私だけじゃなかったのね?」
岡島くんに思わず問い詰める。

「私の他にも女いたの?」

「いたよ。 ただの遊びじゃん。いるに決まってる」

悪びれることなくスラスラと他の浮気を平気で口にする岡島。


「じゃぁ、奥さんと別れて私と一緒になるって言ってたのは?
嘘だったの? 私と結婚するって言ったよね?」


「ノリだよ、そんなの。本気なわけないだろ」

「だましてたの? ねぇ、私のこと騙してたの?」


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