祝。アフディーとイリオネスの冒険
 語気を強める青い鳥に、イリオネスは少しだけ顔を顰(しか)めました。

「……お前も、なかなかに苦労をしているのですね」

 しばらく進むと、川のほとりに立つ一人の若者が見えました。
 彼は青い装束を凛々しく纏い、一頭の大きな牛を連れて歩いています。

 彼の周りには、翼に銀色の光を宿したカササギたちが、まるでお供をするように賑やかに舞い飛んでいました。

 イリオネスたちが若者の前に降り立つと、牛は少しだけ嫉妬深い目つきで、新参者のイリオネスをじろりと睨みます。

「……あの、すみません。このあたりで、私と同じくらいの背格好をした女性を見かけませんでしたでしょうか?」

 若者は気さくな笑顔を浮かべ、屈託なく答えました。

「ここは『恒星アルタイル』。汗を流して働く者の星。君のような可憐な少女を見かけることは、まずないよ。……探しているのは、君のお友達かい?」

 イリオネスは、カササギたちと楽しそうに、鳥同士の会話に花を咲かせている『アオショウビン』を横目で見ました。

 それから顔を真っ赤に染め、消え入りそうな声で答えます。

「私の……その。あの……、姉です」

 その言葉を聞き逃さなかったアオショウビンが、ニヤリと笑って冷やかすように口笛を吹きました。

「ヒューーゥ!」
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