黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
「……はい」

その優しい顔を見てほっと気が緩む。

「今日はもう、ゆっくり寝ていろ。
病院も明日、予約を入れておく」

「……よろしくお願いします」

私を寝かせ、促すようにゆっくり髪を撫でる手が気持ちよくて、次第に眠りに落ちていく。

「全部、僕に任せて夏初はなにもしなくていい」

優しい口づけを最後に、私の意識は眠りの帳の向こうへ閉ざされた。



翌日、晴貴さんに付き添われて再び訪れた病院で、追加のお薬が出された。

「今日もゆっくりしてろ。
医者にも今は休息が必要って言われただろ」

「はい……」

お持ち帰りで昼食を食べて薬を飲んだあと、晴貴さんから強制的にベッドに突っ込まれる。
なにもできず、お世話になっているだけの自分が情けない。

「今の夏初の仕事はゆっくり休むこと。
わかったか」

そんな気持ちをわかっているのか、彼は私の鼻を摘まんでにやりと笑った。

「あう。
わかりました……」

そこは彼の言うとおりなので、おとなしく布団をかぶる。

「なるべく早く帰ってくるけど、なにかあったら遠慮なく電話して。
じゃあ、いってきます」

「いってらっしゃい」

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