黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
私のせいで彼の手を煩わせている。
しかも依頼料として提案された手料理も、いまだに作れていない。
「だから。
夏初が謝る必要なんてないんだって。
携帯は、さ。
夏初が無事にあの会社を辞められる願掛けも兼ねて僕に買わせてくれ。
いいだろ?」
申し訳なさそうにお願いされたらもう、断れなくなった。
「わ、わかりました。
よろしくお願いします」
精一杯の感謝の気持ちを込めて頭を下げる。
「うん」
満足げに頷き、彼は店員を呼んで手続きに入った。
店員の説明を聞きながら晴貴さんをちらり。
ここのところずっと、彼に甘えっぱなしだ。
早く手料理くらい作れるように元気になって、恩返しをしたい。
会社を辞めた翌週、私は晴貴さんが所属している事務所を訪れていた。
「おっきい……」
思わず会社が入っているビルを見上げてしまう。
都心の一等地に建つ立派なビルは、見上げると首が痛くなるほど、高い。
「えっと……」
完全に場違いな気がしながらビルに入る。
本当にこんなところに入っていいのかとびくびくしながら受付を探した。
「あの……」
「はい」
しかも依頼料として提案された手料理も、いまだに作れていない。
「だから。
夏初が謝る必要なんてないんだって。
携帯は、さ。
夏初が無事にあの会社を辞められる願掛けも兼ねて僕に買わせてくれ。
いいだろ?」
申し訳なさそうにお願いされたらもう、断れなくなった。
「わ、わかりました。
よろしくお願いします」
精一杯の感謝の気持ちを込めて頭を下げる。
「うん」
満足げに頷き、彼は店員を呼んで手続きに入った。
店員の説明を聞きながら晴貴さんをちらり。
ここのところずっと、彼に甘えっぱなしだ。
早く手料理くらい作れるように元気になって、恩返しをしたい。
会社を辞めた翌週、私は晴貴さんが所属している事務所を訪れていた。
「おっきい……」
思わず会社が入っているビルを見上げてしまう。
都心の一等地に建つ立派なビルは、見上げると首が痛くなるほど、高い。
「えっと……」
完全に場違いな気がしながらビルに入る。
本当にこんなところに入っていいのかとびくびくしながら受付を探した。
「あの……」
「はい」