黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
恨んでいないかと言われればあれだが、一週間後に海外に旅立つ友人と最後に遊べるチャンスとなれば無理したかったのもわかる。
まあ、その友人も日程が狂い大変だったようだが。
「理由を話して再調整はしてもらわなかったんですか」
「診断書も提出して説明したんですが、再調整は不可、今回はご縁がなかったということで、と言われました」
再び所長の魂が抜け、晴貴さんが頭を抱える。
「こんな優秀な人材をみすみす逃がすとか、その企業はなにを考えてるんだ?」
「でもまあ、おかげで巡り巡って我々のところへ来たんです。
喜びましょう」
ふたりがこそこそと話しているのを曖昧な笑みで聞いていた。
「あのー、私なんてそんなたいした人間では……」
これくらいの資格を持っている人間なんているし、前の会社では事務にしか役に立たない資格だとバカにされていた。
「たいした人間ですよ!」
食い気味に所長が身を乗り出してきて背中が仰け反る。
所長の隣で晴貴さんが腕組みをしてうんうんと頷いていた。
「秘書検定も簿記も三級は普通ですが、その上となると持っている人は少なくなる。
TOEICもこの点数なら、資格だけ見れば外資の大手だって高確率で採用されますよ」
まあ、その友人も日程が狂い大変だったようだが。
「理由を話して再調整はしてもらわなかったんですか」
「診断書も提出して説明したんですが、再調整は不可、今回はご縁がなかったということで、と言われました」
再び所長の魂が抜け、晴貴さんが頭を抱える。
「こんな優秀な人材をみすみす逃がすとか、その企業はなにを考えてるんだ?」
「でもまあ、おかげで巡り巡って我々のところへ来たんです。
喜びましょう」
ふたりがこそこそと話しているのを曖昧な笑みで聞いていた。
「あのー、私なんてそんなたいした人間では……」
これくらいの資格を持っている人間なんているし、前の会社では事務にしか役に立たない資格だとバカにされていた。
「たいした人間ですよ!」
食い気味に所長が身を乗り出してきて背中が仰け反る。
所長の隣で晴貴さんが腕組みをしてうんうんと頷いていた。
「秘書検定も簿記も三級は普通ですが、その上となると持っている人は少なくなる。
TOEICもこの点数なら、資格だけ見れば外資の大手だって高確率で採用されますよ」