黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
がっくりと彼の肩が落ちる。
前に私の仕事が始まる前に両親に挨拶へいこうと言われたが、彼が忙しくて実現はしていない。
いや、それはいいのだ。
プロポーズもされていないのに結婚させてくださいとか両親に頼まれても困るし。

「あれが、あれで……こっちが……」

仕事の予定を指折り数えている晴貴さんを、味噌汁を飲みながらちらり。

優しいし、私のことをよく気遣ってくれるし、結婚すればきっといい旦那様になるんだろうなという確信はある。

けれどその反面、特に同じ事務所に勤め始めてから、彼には私の知らない一面がある気がしてならない。
それを知るまでは結婚に踏み切れそうになかった。



週末は私の歓迎会だった。

「ほんとにここで、あってます?」

思わず目の前にいる斉藤さんに聞いていた。
それくらい、私の知っている飲み会とは違う。

まず、複合ビルに入るイタリアンのお店を貸し切りって時点で驚いたし、お店はデートに使えそうなほどオシャレだ。
しかもすでにセッティングされているテーブルにはシャンパングラスやワイングラスが並んでいる。

「あってるわよ」

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