黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
最後に深く唇が交わり、互いに夢中になって求めあう。

「夏初のこんな可愛い顔も、可愛い声も、全部僕だけのものだ。
誰にも奪わせたりしない」

頭の芯が甘く痺れ、身体が晴貴さんに媚びているのがわかる。

「私の全部、晴貴のもの、だからっ……!」

瞬間、眼鏡の向こうで晴貴さんの目がこれ以上ないほど大きく見開かれた。
すぐに泣き出しそうな笑顔に変わり、私の心臓が切なく締まった。

「夏初」

求めるように伸ばした手を、指を絡めて握り、彼が顔を近づけてくる。

「俺の、俺だけの夏初」

「あっ、……はっ、……んんっ」

余裕なく身体を揺らされ、彼も果てが近いのだと感じさせた。

「一生、手放さない」

いつものように唇が重なる。
私の一番、好きな時間が訪れ、そして――

「ああーっ!」

ひときわ大きな悲鳴を上げ、身体をガクガクと震わせる。
声がフェードアウトしていくのと同時に、意識も眠りへと沈んでいく。

「夏初は僕のことだけ、考えていたらいい」

優しいキスを最後に、深い眠りに落ちていった。


< 179 / 287 >

この作品をシェア

pagetop