黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
晴貴さんにも、所長からも採用を大反対されたというのに、憲吾先生は強引に篠木さんを雇った。
『事務所じゃなくオレ個人が雇うんなら問題ないだろ!
だいたい、オヤジが秘書をつけてくれないから困ってるんだ!』
……と押し切った。
所長は憲吾先生を、独立という形で縁を切ろうと本気で考えているようだ。
所長は事務室に出入り禁止、私との接触も禁止すると約束してくれたが、コピー機等は共用なので事務室には入れる。
そしてとうとう、恐れていた事態が起きてしまった。
「夏初。
夏初の机、僕の部屋に移さないか」
それは篠木さんの採用が決まった直後にも晴貴さんに提案されたことだった。
私が晴貴さんの部屋にいれば篠木さんはここまで入ってこないし、接触も減る。
わかっていたが事務室に残ったのは、まだ自分の仕事に自信がないからだ。
いまだ、斉藤さんや他の事務員によく質問をする。
こんな状態でひとり離れて仕事ができるのか、不安だった。
「そう、ですね。
考えてみます」
けれど篠木さんから声をかけられるたびに今日のように発作を起こしていれば、周りに迷惑をかける。
少し、考えたほうがいいのかもしれない。
『事務所じゃなくオレ個人が雇うんなら問題ないだろ!
だいたい、オヤジが秘書をつけてくれないから困ってるんだ!』
……と押し切った。
所長は憲吾先生を、独立という形で縁を切ろうと本気で考えているようだ。
所長は事務室に出入り禁止、私との接触も禁止すると約束してくれたが、コピー機等は共用なので事務室には入れる。
そしてとうとう、恐れていた事態が起きてしまった。
「夏初。
夏初の机、僕の部屋に移さないか」
それは篠木さんの採用が決まった直後にも晴貴さんに提案されたことだった。
私が晴貴さんの部屋にいれば篠木さんはここまで入ってこないし、接触も減る。
わかっていたが事務室に残ったのは、まだ自分の仕事に自信がないからだ。
いまだ、斉藤さんや他の事務員によく質問をする。
こんな状態でひとり離れて仕事ができるのか、不安だった。
「そう、ですね。
考えてみます」
けれど篠木さんから声をかけられるたびに今日のように発作を起こしていれば、周りに迷惑をかける。
少し、考えたほうがいいのかもしれない。