黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
「いえいえ。
憲吾先生も自分が訴えられてるんだから、少しは反省したらいいものを」

とうとう全員が疲労の濃いため息をついた。

「少し、夜桜さんを借りてもいいか」

「ええどうぞ。
夜桜さんは陽川先生の秘書ですから、別に断らなくてもいいですよ」

「ありがとう。
行こう、夏初」

「あっ、はい!」

晴貴さんが斉藤さんに許可を取り、私を連れ出す。

「えっと……。
これはどういう状況か、説明してもらっても?」

彼の個室へ連れていかれ、気づいたときには壁に追いやられて両腕をついた彼に閉じ込められていた。

「バカと話して疲れたから、チャージさせて」

「チャージってな……」

気づくとすぐそばに晴貴さんの顔があった。
全部言い終わらないうちに唇を奪われる。
触れるだけで終わると思ったのに彼は唇を割って侵入してきて、がっつりと私を貪った。

視線を絡ませたまま、ゆっくりと離れていく彼を目で追う。

「……チャージ、完了」

私のグロスでテカる唇を、彼は見せつけるように親指で拭った。

「しょ、職場でキスはダメです……」

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