黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
「お店、予約してるから連絡してくれないと困るんだけど?」
「えー?
夏初ちゃん、驚かそうと思ったのにー」
五十も過ぎた母が頬を膨らませて抗議してくるが、可愛くない……と言えないのが我が母ながら恐ろしい。
「あれが夏初ちゃんの新しい彼氏?
素敵な方ねー。
……見た目、は」
最後、ぼそりと落とされた言葉にぎくりと背中が固まる。
母はゆるゆるふわふわに見えて、なかなか辛辣なのだ。
予約してあったお店とは話がつき、タクシーで移動する。
晴貴さんが連れてきてくれたのは、隠れ家的な創作和食のお店だった。
「わー、素敵なお店ね」
無邪気に母は喜んでいるが、わかる。
落ち着いた雰囲気の、揉んだんで素敵なお店だ。
案内されたのは個室だった。
テーブル席なのがいい。
「コースで頼んでありますが、大丈夫ですか」
「はい、大丈夫です」
両親を上座に、私たちは下座に座る。
晴貴さんは私を奥へと追いやり、自分は一番、出入り口に近い席に腰を下ろした。
飲み物を頼んだあと、晴貴さんを紹介するより前に母が口を開いた。
「こういうお店はよく来るの?」
「えー?
夏初ちゃん、驚かそうと思ったのにー」
五十も過ぎた母が頬を膨らませて抗議してくるが、可愛くない……と言えないのが我が母ながら恐ろしい。
「あれが夏初ちゃんの新しい彼氏?
素敵な方ねー。
……見た目、は」
最後、ぼそりと落とされた言葉にぎくりと背中が固まる。
母はゆるゆるふわふわに見えて、なかなか辛辣なのだ。
予約してあったお店とは話がつき、タクシーで移動する。
晴貴さんが連れてきてくれたのは、隠れ家的な創作和食のお店だった。
「わー、素敵なお店ね」
無邪気に母は喜んでいるが、わかる。
落ち着いた雰囲気の、揉んだんで素敵なお店だ。
案内されたのは個室だった。
テーブル席なのがいい。
「コースで頼んでありますが、大丈夫ですか」
「はい、大丈夫です」
両親を上座に、私たちは下座に座る。
晴貴さんは私を奥へと追いやり、自分は一番、出入り口に近い席に腰を下ろした。
飲み物を頼んだあと、晴貴さんを紹介するより前に母が口を開いた。
「こういうお店はよく来るの?」