黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
怒っている晴貴さんになんと答えていいのかわからず、曖昧に笑うしかできない。
晴貴さんにも、所長からも採用を大反対されたというのに、憲吾先生は強引に篠木さんを雇った。
『事務所じゃなくオレ個人が雇うんなら問題ないだろ!
だいたい、オヤジが秘書をつけてくれないから困ってるんだ!』
……と押し切った。
所長は篠木さんの依頼を受けようとしただけでなく彼女を雇うまでした憲吾先生を、独立という形で縁を切ろうと本気で考えているようだ。
彼女がこれから同じ職場で働くのだと知ったとき、おろおろとパニックになった。
彼女は私をよく思っていないし、名指しではなかったが酷い誹謗中傷をSNSに投稿していた。
また、なにかされるのではと不安が拭いきれない。
所長は事務室に出入り禁止、私との接触も禁止すると約束してくれたが、コピー機等は共用なので事務室には入れる。
そしてとうとう、恐れていた事態が起きてしまった。
「夏初。
夏初の机、僕の部屋に移さないか」
それは篠木さんの採用が決まった直後にも晴貴さんに提案されたことだった。
私が晴貴さんの部屋にいれば篠木さんはここまで入ってこないし、接触も減る。
晴貴さんにも、所長からも採用を大反対されたというのに、憲吾先生は強引に篠木さんを雇った。
『事務所じゃなくオレ個人が雇うんなら問題ないだろ!
だいたい、オヤジが秘書をつけてくれないから困ってるんだ!』
……と押し切った。
所長は篠木さんの依頼を受けようとしただけでなく彼女を雇うまでした憲吾先生を、独立という形で縁を切ろうと本気で考えているようだ。
彼女がこれから同じ職場で働くのだと知ったとき、おろおろとパニックになった。
彼女は私をよく思っていないし、名指しではなかったが酷い誹謗中傷をSNSに投稿していた。
また、なにかされるのではと不安が拭いきれない。
所長は事務室に出入り禁止、私との接触も禁止すると約束してくれたが、コピー機等は共用なので事務室には入れる。
そしてとうとう、恐れていた事態が起きてしまった。
「夏初。
夏初の机、僕の部屋に移さないか」
それは篠木さんの採用が決まった直後にも晴貴さんに提案されたことだった。
私が晴貴さんの部屋にいれば篠木さんはここまで入ってこないし、接触も減る。