黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
じゅうじゅうと肉の焼ける音だけが響き、煙が私と陽川さんを分かつ。
白いカーテンの向こう、彼がどんな顔をして私を見ているのかわからない。
「それで、売り言葉に買い言葉じゃないです、が、素敵な彼氏作って、見返してやる、って、あのパーティに参加しました」
全部話し終え、詰めていた息を長く吐き出す。
「……最低ですね」
その瞬間、重い声が聞こえてきてびくりと身体が大きく震えた。
……ああ、やっぱり軽蔑されたんだ。
滲んできた涙は、煙のせいにする。
こんなことで泣いたりしたくない。
「元カレも、その同僚も」
「え?」
想像とは違う言葉が返ってきて、ついその顔を見ていた。
焼けた肉が銘々のお皿に取り分けられ、煙が晴れる。
陽川さんは不快そうに眉を顰め、厚切りカルビを網の上にのせた。
「夜桜さんは素敵な女性です。
誰だってお近づきになりたいと考えます。
なのに、彼氏ができるはずがない?
その方たちの目は節穴ですか」
怒りながら彼はタレにくぐらせたカルビを、豪快に頬張った。
「そんな男とは別れてしまいなさい。
ああ、別れたんでしたね」
白いカーテンの向こう、彼がどんな顔をして私を見ているのかわからない。
「それで、売り言葉に買い言葉じゃないです、が、素敵な彼氏作って、見返してやる、って、あのパーティに参加しました」
全部話し終え、詰めていた息を長く吐き出す。
「……最低ですね」
その瞬間、重い声が聞こえてきてびくりと身体が大きく震えた。
……ああ、やっぱり軽蔑されたんだ。
滲んできた涙は、煙のせいにする。
こんなことで泣いたりしたくない。
「元カレも、その同僚も」
「え?」
想像とは違う言葉が返ってきて、ついその顔を見ていた。
焼けた肉が銘々のお皿に取り分けられ、煙が晴れる。
陽川さんは不快そうに眉を顰め、厚切りカルビを網の上にのせた。
「夜桜さんは素敵な女性です。
誰だってお近づきになりたいと考えます。
なのに、彼氏ができるはずがない?
その方たちの目は節穴ですか」
怒りながら彼はタレにくぐらせたカルビを、豪快に頬張った。
「そんな男とは別れてしまいなさい。
ああ、別れたんでしたね」