黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
「ミチルも証人だからな」
「そーでーす」
イヤラシく笑いながら座るふたりを、苦々しく見ていた。
「あれー?
今日は陽川先生、いないのか?
ああ、そうか。
今日は裁判で出張か。
ご自分も当事者なのにな」
わざとらしく憲吾先生が声を上げ、かっと頬に熱が走ったが努めて冷静でいた。
どうして今日だったのかって、晴貴さんがいない隙を狙ってきたんだ。
すぐに憲吾先生が今回の件について説明を始める。
出席者は彼らと私、所長に斉藤さんだ。
「数人の知り合いから結婚詐欺の被害に遭ったと相談を受けた。
いずれもとあるパーティで知り合った夜桜夏初という女と懇意になり、結婚を約束。
のち、親の会社が倒産したとか、父親の高額な医療費が支払えないとか相談され、金を渡した途端に連絡が取れなくなったということだ」
憲吾先生は鬼の首でも獲ったかのようだが、話がテンプレートすぎて作り話にしか聞こえない。
「はいはーい!
夜桜さんに無理やり連れていかれたパーティで、その人たちと親しくしているのを見ましたー!」
「……は?」
勢いよく手を上げた篠木さんが主張し、思わず怒りのこもった一音が出た。
「そーでーす」
イヤラシく笑いながら座るふたりを、苦々しく見ていた。
「あれー?
今日は陽川先生、いないのか?
ああ、そうか。
今日は裁判で出張か。
ご自分も当事者なのにな」
わざとらしく憲吾先生が声を上げ、かっと頬に熱が走ったが努めて冷静でいた。
どうして今日だったのかって、晴貴さんがいない隙を狙ってきたんだ。
すぐに憲吾先生が今回の件について説明を始める。
出席者は彼らと私、所長に斉藤さんだ。
「数人の知り合いから結婚詐欺の被害に遭ったと相談を受けた。
いずれもとあるパーティで知り合った夜桜夏初という女と懇意になり、結婚を約束。
のち、親の会社が倒産したとか、父親の高額な医療費が支払えないとか相談され、金を渡した途端に連絡が取れなくなったということだ」
憲吾先生は鬼の首でも獲ったかのようだが、話がテンプレートすぎて作り話にしか聞こえない。
「はいはーい!
夜桜さんに無理やり連れていかれたパーティで、その人たちと親しくしているのを見ましたー!」
「……は?」
勢いよく手を上げた篠木さんが主張し、思わず怒りのこもった一音が出た。