黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
所長も斉藤さんも私を信じてくれながらも心のどこかで少し疑っているようだった。
けれど晴貴さんは心の底から信じてくれた。
それが泣きたくなるほど嬉しかったのだ。

「僕は夏初を信じてる。
夏初が黒でも白というのなら、僕が白にしてやる」

眼鏡の奥の目は強い意志で光っている。
そこまで私を信じてくれるのは嬉しいけれど。

「黒を白にするのはダメです。
憲吾先生と一緒になっちゃいます」

「そうだな、憲吾先生と一緒になるのは遠慮したい」

おかしそうにふふっと彼が小さく笑い、わかってくれたのだとほっとした。

「でも僕は、夏初は黒を白と言ったりしない人間だと信じてる」

じっと晴貴さんが私を見つめる。
私を心の底から信用しているその目には裏切れない。

「晴貴さんの期待を裏切らない人間になりたいです」

「上出来」

嬉しそうに彼が私を抱き上げる。
私は弱い人間だからきっと、嘘もついたりする。
それでも、少しでも彼の思う人間でありたいと誓った。

私をソファーに座らせ、晴貴さんはカフェラテを淹れてきてくれた。
私がほっとしたいときによく飲む、少し甘いヤツ。
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