黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
振り返ると陽川さんの手には小さな箱が握られていた。

……ちゃんとしてくれるんだ。

当たり前であっても、そういうちゃんとした気遣いが嬉しい。

コンビニを出て、今度は呼んであったタクシーに乗った。
指を絡めて握られた手が楽しそうに上下する。

……今からこの人に抱かれるんだ。

どうしてか、初めて彼氏ができたときのように妙にくすぐったい気持ちになった。
けれどそれが、心地いい。

二十分ほどで着いたのは、お洒落なレジデンスだった。

「どうぞ」

「おじゃまします……」

案内された部屋にそろりと上がる。
リビングは広めで、黒とシルバーを中心にシンプルに揃えてあった。

「適当に座っていてください。
あ、それとも先にシャワー、使われますか?」

「そう、ですね。
先にシャワー、いいですか」

「はい」

陽川さんがお風呂場に案内してくれる。
シンプルで清潔感の溢れるそこは彼らしいなと感じた。

浴室で入念に身体を洗う。
身体を拭いて借りたスエットのパジャマを着たが。

「……大きい」

背の高い彼の服は、小柄な私には大きすぎた。
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