黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
……ああ、この人はこんなにも私を深く、愛してくれているんだ。

胸が切なく、甘く締まる。
目の奥が熱を持ち、鼻がじんと痛んだ。

「晴貴さん。
……ううん、晴貴」

手を伸ばし、そっと彼の頬に触れる。
彼は手を重ね、甘えるように擦りつけた。

「晴貴がそんなに、私を想ってくれているのは嬉しい」

眼鏡の向こうで彼の目が大きく見開かれる。

「でもね」

けれど次の私のひと言で、苦しそうに歪んでいった。

「そうやって晴貴に守られて私、笑っていられる自信がない」

「なんで」

混乱して尋ねてきた彼に苦笑いしながら、先を続ける。

「だって晴貴、私のためって犯罪にだって手を染めそうだもの」

「それは……」

図星だったらしく、彼はそれっきり黙ってしまった。

「だから、条件がある。
感情でやらないで。
きちんと法律の範囲で、仕事としてやって。
だったら私、安心して晴貴に守ってもらえる」

彼からの返事はない。
わかってもらえなかったのかと悲しくなったが。

「……約束、する」

ぽつりと呟かれ、俯きかけていた頭が上がった。

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