黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
「感情だけで動かない。
法律に則って、夏初を傷つける敵を全力で潰す。
それならいいか」

「いい」

自分から彼に唇を重ねる。

「……好き。
晴貴が、好き」

じっと彼の目を見つめ、素直に自分の気持ちを口にした。

「僕も夏初を愛してる」

今度は彼から唇が重なり、夢中になって何度も彼を求め、何度も彼に求められた。

「ねえ。
……僕が欲しいって言って」

熱い重低音で囁き、彼が離れる。
私を見下ろすその目は、加虐で歪んでいた。
ぞわりと胸の内がざわめく。
恐怖ではなく、彼に支配される喜びで。

「は、晴貴が……ほし、い」

美しく光る瞳に魅入られ、視線を捕らえられたまま彼を求める言葉を紡ぐ。

「……着けないで、きて」

そんなことをすれば結婚もまだなのに子供ができるのもわかっていた。
けれど、身体が晴貴の子供を欲しがっている。

「んー」

悩むように言い、彼は身体を離した。

「嬉しいけど、そういうのは結婚式が終わってからな」

「ああ……」

ゴムをつけた彼がゆっくり入ってきて、感嘆の声が漏れる。
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