黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
「ん……」
まだ眠い目を開けると、太陽は頭上高く昇っていた。
「夏初、起きた?」
まだパジャマ姿の私とは違い、タブレットを見ていた晴貴はもうしっかり着替えている。
「んー」
起き上がったものの頭がぐらぐら揺れる。
昨晩はもう無理って言うとやめてはくれたものの、可愛い夏初をもっと見たいから頑張ってくれないかなと頼まれたらつい、期待に応えたくなって承知してしまい、最後のほうはもう記憶がない。
「眠いならまだ寝てていいよ」
おかしそうにくすくす笑いながら、倒れそうな私を晴貴が支えてくれる。
「……起きる」
正直に言えばまだ寝ていたい。
けれどこんな素敵なところにいるのに寝てばっかで過ごすのはもったいなかった。
汚れている身体をシャワーで洗い、身支度を整えたら朝食……時間的には昼食の準備ができていた。
フルーツとシリアルの入ったヨーグルトにサラダ、それにゆで玉子とコーヒーだ。
「僕が作ったからマズかったらごめん」
「え?
晴貴が作ったの?
ふふっ、嬉しい」
調理と呼べる作業のないメニューだが、彼が作ってくれたというのが嬉しくて自然と笑みが漏れていた。