黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
「だったら僕と、試してみませんか」

身体を離し、彼はレンズ越しに私をじっと見つめた。
その目はどこにもふざけた様子などなく、真剣に私を案じてくれている。

……この人とだったら、あんな惨めな思いはしないでいいかもしれない。

彼の目を見ているとそんな気持ちが湧き上がってくる。

「……試して、みます」

それでも私の口から出た声は掠れ、ビブラートがかかっていた。

「大丈夫ですよ、安心して僕に身を任せてください」

再び彼が、私を抱きしめる。
その温かい腕に僅かだが気持ちが緩んだ。

寝室へ行き、ベッドに押し倒される。

「夏初さん」

私に覆い被さり、陽川さんは大切なものかのようにそっと頬に触れた。

「嫌だったら言ってください。
無理をする必要はありません」

眼鏡の向こうで目尻を下げ、彼が優しげに微笑む。

「……はい」

目を閉じ、誘うように少しだけ唇を尖らせた。
すぐに彼の唇が重なり、何度も小さく啄まれた。

「んん……」

たったそれだけなのに身体の熱は上がっていき、私の口から悩ましげな声が漏れる。
そのタイミングで彼がぬるりと入ってきた。

……なにこれ。
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