黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
「えっ、あっ」
身体は焦らされ、彼を求めている。
けれどそれを口にするのは恥ずかしい。
「どうします?」
顔を近づけ、彼が同じ台詞を繰り返す。
汚れたレンズの、向こうからじっと私を凝視する目は緩くアーチを描いていたが、その奥は男の欲を孕んでいた。
「……ひ、陽川さんが、……欲しい、です」
気持ちを口にしながらもいたたまれなくて目を逸らす。
「わかりました」
そして――
……こんなの、知らない。
こんなに、……キモチイイの。
与えられ続ける快感は苦しいのに、身体がもっとと貪欲に叫ぶ。
もっと、ずっと、このまま陽川さんと繋がっていたいと願う。
「……ん。
……くっ……」
次第に陽川さんからも耐える声が混ざり出す。
私ももう、限界が近い。
「夏初。
もう離さない」
噛みつくように数度、唇が交わる。
陽川さんの両手が、指を絡めて私の手を握った。
「はぁっ、あっ、あっ、あっ、……ああーっ!」
ひときわ甲高い声を上げ、関節が白くなるほど強く彼の手を握った。
同時に彼が、果てる。
「はぁっ、はぁっ。
……どう、でしたか?」
ずるりと彼が出ていき、急に淋しくなる。