黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
「そうですか?
僕は近い将来、夏初さんがこのドレスを着て僕の隣に立ってくれると確信しています」

私の顔をのぞき込んだ、彼の口角が持ち上がる。

「……まだ、わからないです」

その美しい笑顔に耐えられなくなって、熱い顔で俯いた。

再び歩き出そうとしたところで、前から来た一団とぶつかりそうになる。

「夏初じゃないか」

庇うように陽川さんが私を抱き寄せたところで、相手が私の名を呼んだ。

「鳥越、くん」

こんなところで彼に会うなんて思わなかった。

「鳥越ー、先に行くけど」

声をかけてきたのは会社の先輩で、さらに女性もふたりほどいて合コンの帰りらしい。

「ちょっと待っててくださーい」

「おけー」

軽い調子で言い、先輩は女性たちとその場で話し出した。

「えっ、オマエなに、彼氏できたって篠木から聞いてたけど、これがその彼氏?」

舐めるように彼が陽川さんの頭のてっぺんから爪先まで視線を往復させる。
陽川さんは何事か感じ取ったのか、庇うように私の前に立った。

「そうですが、なにか?」

頭半分下にある鳥越くんの顔を陽川さんが冷ややかに見下ろす。
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