黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
優美な動作で内ポケットから名刺入れを取り出し、一枚引き抜いて陽川さんが鳥越くんの胸ポケットに差し込む。
「後日、連絡を差し上げますので、詳しい話はそのときに」
完全に魂の抜けた顔で、鳥越くんは突っ立っていた。
「行きましょう、夏初さん」
そっと背中を押し、陽川さんが促す。
気づけば関わるのはマズいと思ったのか、先輩も女性たちもいなくなっている。
足を踏み出しかけて陽川さんは、鳥越くんを振り返った。
「今の彼氏は私です。
二度と夏初に関わらないでいただきたい」
凍りつきそうなほど冷たい声で囁き、彼が離れる。
「さ、行きましょう」
今度こそ彼は私を促し、歩き出した。
大きな音がして後ろを確認すると、鳥越くんが崩れ落ちていた。
少し歩いたところで待っていたタクシーに彼は私を乗せた。
店を出る前に呼んでいたようだ。
「今日はこのまま家にお送りしますね」
無意識に手が、彼の手を掴む。
「もう大丈夫ですよ」
そっと彼に抱きしめられ、ようやくほっと息をついた。
「許せないですね、あの男は」
陽川さんの声はフラットなのに、強い怒りを感じる。
「後日、連絡を差し上げますので、詳しい話はそのときに」
完全に魂の抜けた顔で、鳥越くんは突っ立っていた。
「行きましょう、夏初さん」
そっと背中を押し、陽川さんが促す。
気づけば関わるのはマズいと思ったのか、先輩も女性たちもいなくなっている。
足を踏み出しかけて陽川さんは、鳥越くんを振り返った。
「今の彼氏は私です。
二度と夏初に関わらないでいただきたい」
凍りつきそうなほど冷たい声で囁き、彼が離れる。
「さ、行きましょう」
今度こそ彼は私を促し、歩き出した。
大きな音がして後ろを確認すると、鳥越くんが崩れ落ちていた。
少し歩いたところで待っていたタクシーに彼は私を乗せた。
店を出る前に呼んでいたようだ。
「今日はこのまま家にお送りしますね」
無意識に手が、彼の手を掴む。
「もう大丈夫ですよ」
そっと彼に抱きしめられ、ようやくほっと息をついた。
「許せないですね、あの男は」
陽川さんの声はフラットなのに、強い怒りを感じる。