黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
鳥越くんは口説いてきたとき、小柄で控えめなところが可愛くていいと言っていたが、本心としては「自分の好きにどうとでもできそう」だったのかもしれない。

「え、別に夜桜に男を紹介してやろうとかじゃないよ。
頼まれてた人数、足りなくてさ。
ほら、枯れ木もなんとかっていうヤツ?
夜桜だけに!」

篠木さんが机をバンバン叩いて笑い出し、周囲の視線が集まって小さくなった。
というか、どこがそんなにおかしいのか理解に苦しむ。

「あー、桜は桜でも枯れてるってことね!
確かにそうだわ!」

鳥越くんまで大爆笑し、拳を強く握ったせいで爪が手のひらに食い込む。

「……して」

「は?」

笑いすぎて出た涙を拭いながら、ふたりは怪訝そうに私を見た。

「バカにして!
絶対に素敵な彼氏作って、あなたたちより幸せになってやる!」

勢いよく顔を上げて宣言する。
決まったと気持ちよくなっていたが、顔を見あわせたふたりがすぐにぷっと噴き出し、気分はみるみる落ちていく。

「無理無理、オマエには絶対、無理」

「夜桜に彼氏ができたらお祝いにデパコスプレゼントするわ。
あ、でも、まともな男にしてよね?」

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