黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
「えー、だからそういうのはいいですって」
なんでもないように言い、彼が背中を押して促す。
気になって彼が見ていた方向へ視線を向けたが、男性のグループがいるだけだった。
陽川さんは私服が欲しいと言いながらワイシャツを三枚とネクタイを二本、さらにビジネスシューズを買っていた。
「たまにクリーニングに取りに行く暇がなくて、気づいたら明日着るシャツがない!ってときがあるんですよね……」
季節限定のフラッペのストローを咥えながら、はぁーっと憂鬱そうに彼が息を吐き出す。
休憩にと入ったのは大手コーヒーチェーンだった。
「お仕事、そんなに忙しいんですか」
私に彼の仕事は手伝えないが、代わりにシャツを取りに行くくらいならできる。
「秘書が急に辞めてしまって。
ご主人の転勤が決まってついていくのなら仕方ないと思います。
新婚ですしね。
悪いのはこんな急な転勤を命じてきた会社のほうです」
彼の声には険があるが、それだけ恨みは深いのだろう。
「そうだ!」
なにかを思いついたかのように彼が、勢いよく顔を上げる。
なんでもないように言い、彼が背中を押して促す。
気になって彼が見ていた方向へ視線を向けたが、男性のグループがいるだけだった。
陽川さんは私服が欲しいと言いながらワイシャツを三枚とネクタイを二本、さらにビジネスシューズを買っていた。
「たまにクリーニングに取りに行く暇がなくて、気づいたら明日着るシャツがない!ってときがあるんですよね……」
季節限定のフラッペのストローを咥えながら、はぁーっと憂鬱そうに彼が息を吐き出す。
休憩にと入ったのは大手コーヒーチェーンだった。
「お仕事、そんなに忙しいんですか」
私に彼の仕事は手伝えないが、代わりにシャツを取りに行くくらいならできる。
「秘書が急に辞めてしまって。
ご主人の転勤が決まってついていくのなら仕方ないと思います。
新婚ですしね。
悪いのはこんな急な転勤を命じてきた会社のほうです」
彼の声には険があるが、それだけ恨みは深いのだろう。
「そうだ!」
なにかを思いついたかのように彼が、勢いよく顔を上げる。