黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
ピンクのパジャマをラックに戻し、彼が今度こそ会計に向かう。
ひとりになってその場にへたり込みそうになったが、かろうじて耐えた。

「……陽川さんって」

いろんな意味でリアルスパダリすぎて、私のほうが困る。

化粧品とマグカップも買い、少し遅い昼食を摂る。
化粧品もマグカップもなんかうまく誘導されて陽川さんの希望のものを買わされた気がするが、弁護士さんだからそういうのがうまいんだろうか。

飲食店は比較的、私もたまに行くようなお店が多くて安心した。
話し合いの結果、ご飯が売りでメインと小鉢が選べるセルフサービスのお店にした。

「なんにします?」

「そうですね……」

身体を寄せあい、注文口でメインを選ぶ。

「私は唐揚げにしようかな。
オススメみたいですし」

「じゃあ僕は、鰆の西京焼きにします」

頼んだものが出てくるまでに小鉢を見る。

「うわーっ、全部美味しそうで迷っちゃう……」

漬物や煮物といった定番から、ローストビーフや鮭の竜田揚げ、デザートまでが何種類も並んでいて目移りした。

「遠慮せずに好きなだけ選んでいいですからね。
いっそ、全部でもいいですよ」

< 74 / 287 >

この作品をシェア

pagetop