復讐のために近づいたのに、冷徹御曹司の溺愛から逃れられない
ふと彼の姿を見ると、いつもの社長としての姿だった。

次々と稟議書に目を通していく。

そして、時より内線で各部長に確認を取っている。

「これで採算は合うのか?利益が取れない仕事には意味がない」

彼は無駄な仕事をしない。

この会社の利益を最優先に考えている。

それは、この会議資料にも表れている。

「一条、稟議書配ってくれ」

「はい」

私は立ち上がると、彼のデスクに向かった。

「ここに書いてあることは、全て確認済みだ」

「承知しました」

渡された稟議書を見ると、その整った字で事細かく確認事項が書かれていた。

中には総務や経理の稟議書にまで書かれている。

「社長は、人に任せるということをなさらないのですか?」
< 24 / 30 >

この作品をシェア

pagetop