秘書の誕生日、一夜のはずが社長に溺愛されています
この距離も、この時間も、この人も。全部。

「忘れる必要はない」

優しく抱きしめられ、胸にキスされる。

その言葉に、胸が強く締めつけられる。

「でも……」

「なんだ?」

視線を逸らせない。

「婚約者が……」

その瞬間、社長の表情が変わった。

空気が、一気に張り詰める。

次の瞬間、強く抱き寄せられる。

「おまえはそれでいいのか」

低く、押し込めるような声。

「だって……」

言葉が続かない。

正しいのは、分かっている。

この関係が間違っていることも。

それでも――

「おまえは……」

社長が言いかけて、言葉が途切れる。

代わりに、深く抱きしめられる。

逃げ場を失うほどの力で奥まで、社長が入ってくる。

「……ああ」

思わず息が漏れる。

そのまま、強く引き寄せられ、唇を塞がれる。
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