秘書の誕生日、一夜のはずが社長に溺愛されています
「ねえ、最近さ」

昼休み、休憩スペースに入ろうとした時だった。

「秘書の愛果さん、社長とやたら一緒にいない?」

足が止まる。

「それ、私も思ってた」

別の声が重なる。

「外回りも同行してるし、打ち合わせも全部ついていってるよね」

「前はそんなことなかったのにね」

胸の奥が、ざわりと波立つ。

(やっぱり……)

気づかれている。

「しかもさ」

少し声を潜めるようにして、続けられる。

「この前の出張、同じホテルだったらしいよ」

「え、それ普通じゃないの?」

「いや、部屋……同じだったって聞いた」

一瞬、空気が変わる。

「それって、もしかして……」

「そういう関係ってこと?」

小さく息を呑む音。

「でも相手、社長だよ?あり得る?」
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