秘書の誕生日、一夜のはずが社長に溺愛されています

第4章 妊娠疑惑と揺らぎ

朝、目が覚めたときから、違和感があった。

「……あれ」

ぼんやりとした頭のまま、カレンダーを見る。

日付を確認して――手が止まる。

(まだ……来てない)

本来なら、とっくに来ているはずのもの。

数日遅れることはあっても、ここまでずれることはほとんどない。

「……うそ」

小さく呟く。

胸の奥が、じわりと冷たくなる。

思い当たる理由は、ひとつしかない。

(あの夜……)

そして、その後の――何度も重ねた時間。

「そんな……」

思考が、うまくまとまらない。

ただ、ひとつの可能性だけが、何度も浮かぶ。

――妊娠。その言葉が、頭の中で大きくなる。

「どうしよう……」

声が震える。もし、本当にそうだったら。

社長には婚約者がいる。

この関係自体、表に出せるものじゃない。
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