秘書の誕生日、一夜のはずが社長に溺愛されています
「……社長」

震える声で呼ぶ。

「どうした」

視線が、真っ直ぐに向けられる。

逃げ場がない。

「……妊娠してるかもしれないんです」

言った瞬間、空気が止まった。

自分の心臓の音だけが、やけに大きく響く。

司は、何も言わない。ただ、じっと私を見ている。

「検査したのか?」

やがて、低く問いかけられる。

「……怖くて、できません」

正直に答える。隠しても、もう意味がない。

「一人で悩んでたのか」

その言葉に、胸が強く痛む。

「……はい」

小さく頷く。ずっと、一人で抱えてきた。

怖くて、不安で、どうしたらいいか分からなくて。

「……勝手に終わらせるな」

静かに、でもはっきりと言われる。

思わず、目を見開く。

「え……」
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