おれが、おまえを、可愛くしてやる。

◇#26. 北原琉実の思惑

 どうして、男女の間に友情は成立しないのだろう。――こちらは、向こうを恋愛対象として見ていないのに、勝手に相手が、見てくる。

 れんちゃんに告白されたときは、正直、……彼の気持ちを思いやるよりも、被害者感のほうが強かった。――ああ、きみも、そうだったんだねと。

 * * *

 物心ついたときには美容への興味がぐんぐん湧いていた。母曰く、わたしは三歳で、スキンケアに目覚め、四歳で、化粧をするようになったという。最初は微笑ましいものとして見守ってはいたが、段々、『違う。化粧水はこう塗るんだよ』『クリームはちゃんと塗らなきゃ駄目』と駄目出しが多くなり、……次第にわたしはひとりでコスメを楽しむようになった。
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