おれが、おまえを、可愛くしてやる。
 ――はっきりさせたい。待つのはもう、たくさんだ。妙麗の女性にとっての三年がどれだけ貴重なものなのか思い知れ。運命の神よ。

 思い切って蓮二に電話をしてみた。朝の七時過ぎ。蓮二ならもう起きている時間だ。そして。

『……もしもし望海? ごめん……本当に。色々と』

「悪いと思っているのなら、あなたたち二人に会わせて。……あなたたち二人の顔を見てちゃんと……話を聞きたいの」

 演技をするのはもうたくさん。辛くないふりなんてうんざり。――わたしはただ、好きな人と幸せになりたいだけ。それだけなのに。

『……分かった』観念したようにあなたは言った。『……今から住所をメッセで送るから。……気をつけてきてね。部屋は1009号室だ』

「うん。待ってて。……じゃあ」

 それからわたしは。既に臨戦態勢ではあったが改めて鏡のなかの自分と向き合い、華美になりすぎない程度にメイクをした。泣きはらしたまぶた、充血した目はごまかしようがないけれど、それでも、わたしは……万全のコンディションで挑みたかった。

 * * *
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