おれが、おまえを、可愛くしてやる。

◇#30. 本心

「なんかあったんだね。浅葱さんと」

 週明けに速攻、麗奈には気づかれてしまった。分かりやすい自分。

 たまには外で食べよう、と、お弁当持って会社の近くでランチ。そこそこ寒くなってはきたのでひとの姿は少なく。元気で遊んでいる子どもたちが目立つ。

「望海はひとりで我慢しちゃうところがあるからさぁ。……なんだって言いな。わたしたち、友達でしょう」

「うん……ありがとう」重たい扉に手をかける冷たい感触。「彼が、……自分より弱っている他の女性を優先したところがあって。……そのあと喧嘩になって。加藤くんが同じ状況だったらきみも彼を助けるだろう……なんて……言い返されちゃって……あったま来た」

 あはは、と麗奈が笑うのでわたしは彼女の気持ちが掴めなかった。「えと。……いまの話に笑うツボなんかあったっけ?」

「嫉妬だよ嫉妬」と麗奈は言い切る。「そっかそっか。まだ、……浅葱さんは、望海の加藤くんに対する気持ちを気にしているんだね? 嫉妬するなんて可愛いところあるじゃん」
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