おれが、おまえを、可愛くしてやる。
「……斬新。その観点はわたしにはなかったなぁ……」言ってから美味しい卵焼きを口に入れる。お弁当は浅葱さんのお手製だ。「でも、……なんだろう。自分がこんなに独占欲が強いだなんて思ってもみなかった。……彼が他の女性にやさしくする、……ってだけで胸の奥が焼ききれそう。職場で誰かと接しているのを見る限りではなんともなかったのに……複雑」

「それだけ浅葱さんが望海にとって大切な男性になったってことなんだよ。特別な存在ってこと。……事情は分からないけど、浅葱さんのことだから、困ってるひとなら、男女問わず助けるんじゃない? あの献身的な仕事ぶりからすると。相手が女とか関係ないんだよたぶん。……あ、浅葱さんの肩を持つわけじゃないんだけどさぁ。あくまで、第三者の意見として」

「うんうん分かるよ麗奈。……さっすが既婚者は違うねえ。頼りになるよ」
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