おれが、おまえを、可愛くしてやる。
 で。わたしを座らせたまんま、てきぱきと蓮二が、料理のセッティングをしてくれる。手伝おうか? というのは愚問だからなにもしない。……あ、冷たい炭酸水なんか飲みたいな。――と、立ち上がったときに、胃の奥から強烈ななにかがせり上がる感覚があった。……ってこれ……。

(もしかして)

 近いうちに病院行って確かめなきゃだなぁ。まあ、わたしたちは、あれからすぐに結婚したから想定の範囲内なんだけど。

「蓮二も飲む? 氷入れたげるよ」

「うんじゃあ頼む」気づかぬ様子の蓮二は、黒エプロンを締めたまま鍋をダイニングテーブルへと運んでいく。そして。ふたり向かい合って座ると、

「いただきます」
 
 ほわっほわの湯気が立つ。……と、ちょっと胃のなかがむかむかする。わたしの表情に気づいたのか、蓮二が、「どうした望海?」と聞いてくる。
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