おれが、おまえを、可愛くしてやる。
 きちんと十五回洗い終え、かつ、髪の生え際の洗い残しもぱしゃぱしゃ洗ったうえで、「……浅葱さんってもしかして、美容ヲタなんですか? ……確かに、肌とかすっごく綺麗だなぁ……って思ってました……」

「かもしれん」

「……ちょっとそこ、否定するところでしょう」

「Good job. タオルは新しいのがいいだろうと思ってかけておいた。おれが使ったやつじゃねえから安心しておけ」

 ……あら。むしろ、浅葱さんの使用済みタオルなんて使ってみたかったんですけど。千載一遇のチャーンス。ともあれ。

「んじゃあ次はスキンケアなー。……ついてこい」

 続いては寝室の例のまっしろなドレッサーの前へと誘導される。ご丁寧にも椅子を引いて頂き、「……ありがとうございます」

「さて」と後ろで腕組みをする浅葱さん。相変わらずスタイルいいな。「洗顔後にはまず、……なにを塗る?」

「ファンデ」

「ちっ……」たっぷり溜めた浅葱さんは、「がーう!!」と叫ぶ。……なんだか、おうちでの浅葱さん、おちゃめで、笑えて来る。
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