おれが、おまえを、可愛くしてやる。
 肌は、サランラップ一枚程度の薄さしかない、寄生獣ばりにか弱い生き物なんだ。大切にしてやれ。力加減はそう……ティッシュを置いて、そのティッシュが動かない程度の弱さにするんだ。……うん。いい。……で。鼻筋……おでこはくるくると回すように……そうそう。ほっぺもくるくる丸くな……っておまえ、ちゃんと、目の周りもやれよ……うん。いい。

 で。コットン置いて、自分の肌――触ってみろ」

「え……えええ……っ!!」嘘。肌ってこんなしっとりしてるものなの?? 水分たっぷり、うるんうるんのもっちもちで……化粧水のつけ方だけで、こんなにも変わるんだ……。

「手順はシンプルにしたいから次。乳液。ほれ。さっさとやらんと水分が蒸発しちまう」

「あはい……分かりました」

「そう。手のひらに出したら両手のひらをこすり合わせてあっためてみろ。んで。肌にやさしーく、重ねていく……」

「おわ。……わ。気持ちいい……っ!!」

「だろ」と浅葱さん。心底嬉しそうに笑う。「あとはまぁ、やさしーくマッサージしとけ。それから最後にクリームを塗る。これな」
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