おれが、おまえを、可愛くしてやる。
 こんなに可愛くして貰えて。自分に自信がなくなった抜け殻みたいだったのが……いきなりこんなになって。気持ちの持っていきようが……ないんです。わたし、わたし……。

 そんな……綺麗な人間じゃ、ないんです。

 笹塚さんに嫉妬して……純平を奪われたみたいで悔しくて悔しくて苦しくて。笹塚さんはちっとも悪くないのに、頭のなかで笹塚さんのことを呪い……っ」

 最後まで言えなかった。浅葱さんに――キス、されていた。……どうしよう。これ。

「ふぁ、ファーストキス……だったのに」

「そうか。悪い」そうして素早くわたしのケープを外した浅葱さんは、わたしを、姫抱きにするとベッドへと運んで行った。浅葱さんはわたしのうえに覆いかぶさると、わたしの頬を撫でて、ぞっとするほど妖艶に笑った。

「――なら。二回目も三回目も一億回目もおれが貰う。――望海。おれは、おまえが好きだ……」

「……浅葱さん……どうしてこんなわたしを……」
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