おれが、おまえを、可愛くしてやる。

 言葉を発することさえもままならないおまえ。何度も何度も涙し、ふるえるおまえ……。どの瞬間を切り取ってもおまえは、美しい。美しすぎて一生……この愛の檻のなかに閉じ込めてやりたい。淫らに狂い、ひたすらにおまえだけを愛し続け、愛という牢獄の中で責め苦にしてやりたい。……っておれ。

「変態だな」

 からだを洗いながらつぶやくことがそれかよと。――あ、と思い立って、風呂からあがると速攻メモを残す。携帯の電話番号しかおまえの連絡先は知らないし、第一、おまえへの潤沢なる愛情を、電子媒体に託すというのがなんだか――味気ない。手紙を書くのもいいかもしれないな……可愛い便せんがないか今度見に行こう……それからメモ用紙も、なんてほくそ笑む。
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