おれが、おまえを、可愛くしてやる。
「望海。おはよう」おれは、すこしからだを離して、身を屈め、おまえの目を覗き込んでやる。「たくさん『運動』して腹が減った頃だろう。……飯の用意が出来てるから。一緒に食べようか」

「うん……ありがとう蓮二……」

 そうしておれに身を預け、まるでおれに触れることを――おれの匂いを味わうことに専念しているおまえの意志を感じ、おれは、おまえの背をやさしく抱きしめた。

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